一概に日本茶と言っても、その種類は多種多様ですが、そのほとんどは「不発酵茶」と呼ばれるものに分類されます。たとえ同じ緑茶の葉から作られていたとしても、た「半発酵茶」のウーロン茶や、「発酵茶」である紅茶のようなものは、日本茶とは呼ばれていません。
蒸し製で出来る日本茶
「不発酵茶」の中でも、蒸して作る場合と釜炒りで作る場合とでは種類が異なってきます。ただ、ほとんどの種類の日本茶は蒸して作られます。ここでは、蒸し製で出来る代表的な日本茶を取り上げます。
普通煎茶:一般に「煎茶」と呼ばれるものがこれに当たります。新芽を蒸し、揉みながら乾燥させたものです。ビタミンCが豊富で、爽やかな香りに、旨味と渋みのバランスが良いお茶です。
- 深蒸し茶:通常の煎茶の蒸し時間を2~3倍長くしたものです。煎茶に比べ渋みが抑えられ、濃厚で甘みがあります。香りは若干弱めになります。
- 玉露:新芽を覆い、直射日光を避けて育てた茶葉を煎茶と同じ製法で作ったものです。旨味があるうえ、渋みが少なく、まろやかで濃厚な味わいです。また、アミノ酸の含有量が多いのも特徴です。
- 碾茶:玉露と同様、日光を避けて育てた茶葉を使用します。なお、こちらは揉まずに乾燥させ、茎や葉脈を取り除きます。適度な渋みがありながら、まろやかで甘みのある口触りを特徴としています。ちなみに、これを臼で粉上に挽いたものが抹茶です。